皆さんこんにちは、管理人のゆうです。
このページでは京都鉄道博物館の本館1階に展示されている、JR西日本を代表する車両について紹介しています。
【このページの目次】
世界で初めて時速300kmの営業運転を実現!
500系521形1号車
JR西日本を代表する車両といえば、何といっても500系新幹線ですね。
JR西日本が航空機に対抗すべく開発した新幹線電車で、量産するための試作車であるW1編成(W編成は16両編成)が1996年に登場、約1年間の試験運転を経て翌年の1997年3月から新大阪~博多を結ぶ山陽新幹線で営業デビュー、11月からは新たに3編成が増備され、東京~博多間を結ぶ花形車両「のぞみ」として走行を開始しました。
500系新幹線や!
時速300km出たんやんな!?
カーブが多い東海道新幹線の区間では250~270kmやったけど、直線が多い山陽新幹線の区間では、当時の世界最高速となる時速300kmで営業運転したんやで!
さすが日本の技術は凄いね!
この車両はどこから来たん!?
京都鉄道博物館に展示されている車両は、一番最初に製造されたW1編成の先頭車で、博多総合車両所からやってきました
戦闘機を彷彿させるイカしたフォルム!
500系新幹線の最大の特徴は、他の新幹線とは別次元の格好良さ!
トンネル微気圧波(トンネルに入る際、出る際に生じる空気の圧力波で、騒音や振動を発生する、いわゆるトンネルドン)の衝撃を抑えるため、先頭部の長いノーズは15mもあり、写真の部分だけを見るとまるで戦闘機です。
500系新幹線って、正面から見たらエヴァンゲリオンっぽくない?
パパも初めて見たとき思ったわ。
実際にエヴァとのコラボ企画で「EVA新幹線」として2017年3月まで山陽新幹線で走ってるで!
※ 画像はNHK BSプレミアム「夢の“スーパートレイン”大集合~誕生!京都鉄道博物館~」のワンシーン
めちゃめちゃ格好いいやん!
どこに行けば見られるん?
新大阪~博多間の「こだま」が停車する駅に行けば見られるで!
飛行機のような車体と客室
500系新幹線の特殊なフォルムは、戦闘機のような先頭部だけではありません。
車体も極めて珍しい円筒形になっていますので、客室も飛行機のようになっています。
2階から見ると車体の曲線形が良く分かりますよ。
※ 写真一番左が500系新幹線
円筒形の車体のため、他の新幹線と比べると荷物棚は狭くなってしまい、窓際の席のフックに上着をかけると、自分の前に上着がかかるという・・(^^;
また、先頭車両の長いノーズのため座席数が減っており、それをカバーするために座席の間隔(シートピッチ)が他の新幹線よりも2cm狭くなっています。
先頭車両の乗降口は・・
「JR500 WEST JAPN」の横にある扉・・これは乗務員用の扉で、500系新幹線特有の長いノーズのため、先頭車両の乗客用のドアは後方1ヶ所となっていました。
非常用ブレーキはセラミックスを噴射!
当時世界最速の300kmの500系新幹線は、非常ブレーキも新しく開発されました。
車輪と線路の摩擦を高くする方法として、セラミックスを噴射する方式が開発され、非常ブレーキをかけてから静止するまでの距離を、従来よりも15%短縮することに成功しました。
※ 画像はNHK BSプレミアム「夢の“スーパートレイン”大集合~誕生!京都鉄道博物館~」のワンシーン
現在も山陽新幹線のこだまとして活躍中!
500系新幹線は2010年に「のぞみ」としての運用は終わりましたが、8両編成のV編成となり、山陽新幹線の「こだま」を引退する「0系」に代わって2008年から営業しており、2016年現在も運行を続けています。
なお新大阪寄りの先頭車には運転シミュレータも設置されているので、お子さんにとっても良い思い出になること間違いなしです!
※ 写真は京都鉄道博物館の新幹線運転シミュレータ
500系新幹線の車内へ!
こちらは2017年のグランドー分1周年の記念イベントでの車内初公開の様子です。
※ 2017年3/18~4/9日、4/15~16日、22~23日、29~30日に公開
500系の運転席、めっちゃ格好良かったです
こちらも普段は入ることができませんが、公開日は特別に入ることが出来ます。
客席に座ることが出来て、満足そうな次男君。
世界初!昼は座席車、夜は寝台車の働き者!
クハネ581形35号車
続いてJR西日本を代表する車両は、高度経済成長の真っただ中の1960年代、飛躍的に伸びた国鉄の輸送量に対応するために481系をベースに開発され、1967年にデビューした世界初の寝台電車、昼夜両用の特急クハネ581形です。
昼夜両用ってどういうこと?
昼は新大阪と大分を結ぶ座席車の特急「みどり」として、(上りのみどりでは)朝の9時半に大分駅を出発、夜の7時47分に新大阪に着いたんや。
夜は新大阪と博多を結ぶ寝台特急「月光」として、(下りの月光では)夜の11時半に新大阪を出て朝の9時20分に博多に着いたんやで!
もちろん下りの「みどり」も、上りの「月光」もあるで!
だから583系が「月光型」といわれるんや~。
1967年といえば・・既に大阪から東京までの新幹線は、東京オリンピックの1964年に0系新幹線で開通していたよね?
その通り!新大阪駅で新幹線に乗り換えることで、九州と東京が早くなったというわけです
車内を見てみよう
写真手前が昼の座席、奥が夜の寝台になっています。
展示のために座席と寝台が共存していますが、本来はどちらかで統一されています。
昼は座席車に
NHKのBSプレミアム「夢の“スーパートレイン”大集合~誕生!京都鉄道博物館~」で、車内を実況していたワンシーンです。
座席は対面との距離が十分にあるのが分かります。
夜は寝台車に
夜は3段の寝台車になります。一番下の寝台が一番広いですが、鉄道アイドルとして有名な斉藤雪乃さんも、「中段は思ったより広い」とコメントしていました。
渡辺徹さんが「じゃぁ俺も中段で・・」というのにクスっときたのは私だけではないはず・・。
どうやって座席から寝台にしてるん?
座席から寝台にするには、見通し、快適さ、寝台部分の収納・・・大変な苦労があったんやけど、荷物棚を動かせるようにして、車両の側面に中段の寝台を収納するという名案が採用されました
※ 画像はNHK BSプレミアム「夢の“スーパートレイン”大集合~誕生!京都鉄道博物館~」のワンシーン
これなら座席数も減らないね!
上段はどうするの?
中段をセットしたら可動式の荷物棚を再び戻して・・・車体の側面上部にしまっている寝台を倒すと3段の寝台の完成です!
※ 画像はNHK BSプレミアム「夢の“スーパートレイン”大集合~誕生!京都鉄道博物館~」のワンシーン
凄いね!
僕も中に入りたいわぁ
もう少ししたら、中に入れるイベントがあるで!
そしていよいよ・・月光の車内公開
2017年8月、いよいよ月光の車内が公開となりました。
おもったよりベッド大きいね~!
目の前で見られると、めっちゃ楽しいね!
昼はこんな感じやったんやね~!
座席の横にある、この赤いスペースは何なん?
肘置きやで。
ちゃっかり肘置きを利用している長男君と次男君です。
今までの車両公開の中でも、1、2を争うくらい、月光は楽しかったようです。
ボンネット形から貫通型に
581系誕生までの特急用車両はボンネット形でしたが、581系は写真中央の外扉が両側へスライドする貫通扉となりました。
雷鳥のトレインマークをつけてたこともあるよね?
そうやね。デビューから8年後の1975年に新幹線が博多駅まで伸びると、月光は新幹線連絡用としての役目を終えて廃止になってしまったんや・・。
でもそのあとも、雷鳥や大阪と新潟を結ぶ夜行急行の「きたぐに」として2013年まで現役で活躍したんやで!
昼も夜も働いて、その後もさらに働くとは・・。
長い間多くの人を運んで、本当にお疲れ様やね。
電車の歴史を知って展示されている車両を見ると、感慨深いものがありますね
「白山」や「あさま」「雷鳥」や「能登」などとして全国で活躍したボンネット特急
クハ489形1号車
最後に紹介するのは、489系特急のトップナンバー(1号車)です。
雷鳥や!485系?
これは485系をベースに開発された489系なんや。
日本でも有数の急こう配のキッツイ難所、信越本線の横川~軽井沢間の『碓氷峠』において、この峠専用の補助機関車として開発されたEF63形電気機関車と協力して走る、協調運転装置を搭載してたんやで
写真は「めがね橋」こと、碓氷第三橋梁
いわゆる「横軽対策」ですか。
車両番号の横にGマーク●がついてるね。
489系は上野と長野、金沢を結ぶ特急「白山」や「あさま」で長く活躍したんやけど、1997年に北陸新幹線(長野新幹線)の高崎~長野駅間の開通で、横川~軽井沢間の廃止になってからは、485系と一緒に雷鳥で活躍したり、急行「能登」として2010年まで活躍したんやで
京都鉄道博物館には、どこから来たん?
金沢総合車両所からやってきて、転車台にも乗ってるで!
交流直流両用特急
489系は485系と同じく、交流と直流の両方に対応しているので、電化区間ならどこでも走れます。
普段は中に入ることはできませんが、2017年7月の土日・祝は一般公開中!
懐かしい感じの香りがする車内やね~!
まだ生まれてなかったやろ・・。
分からんでもないけど。。
一般公開中は、一部の座席は座ることもできますよ。
このページは以上で終わりとなります。
長男君、どうでしたか?
電車の生い立ちを知ると、電車がさらに好きになるね!
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